クリームソーダ

音楽とミステリーと、時々Jリーグ

読んだもの vol.5

 

友人の結婚式でお土産にいただいた、あおさのりの美味しさが神がかっている。袋を開けた時の香りが、ポテトチップスのりしお味の20倍くらい濃厚でうっとりする。

それから、正月に残った餅(冷凍保存)を、ちまちま食べているのだけど、これまた美味しい。子供の頃は、好きじゃなかったんだけどな。

あおさ、餅ともに常備を検討中。

 

 

最近読んだものについて。

 

金田一耕助ファイル7 夜歩く (角川文庫)

夜歩く/横溝正史

~「 我、近く汝のもとに赴きて結婚せん」という奇妙な手紙と佝僂の写真が、古神家の令嬢八千代のもとにまいこんだ。三日後に起きた、キャバレー『花』での佝僂画家狙撃事件。それが首無し連続殺人の発端だった……。因縁の呪いか?憎悪、貪欲、不倫、迷信、嫉妬と、どす黒い要素が執念深くからみあって、古神家にまつわる、世にも凄惨な殺人事件の幕が切って落とされた! !~

騙された。これはずるい。「アクロイド殺し」の方が、まだフェアだった。

DNA鑑定が無い時代、遺体の姿形だけで身元を特定しているのだから、今思うと恐ろしい。

「佝僂」という漢字が読めなくて困った。「くる」。

 

 

 

 

金田一耕助ファイル8 迷路荘の惨劇 (角川文庫)

迷路荘の惨劇/横溝正史

~広大な富士の裾野近くに、あたりを睥睨するかのごとく建つ、豪邸名琅荘。屋敷内の至る所に『どんでん返し』や『ぬけ穴』が仕掛けられ、その秘密設計から、 別名迷路荘と呼ばれていた――。金田一耕助は、迷路荘到着直後、凄惨な殺人事件に巻き込まれた! 事件解明に乗り出した耕助は、二十年前に起きた因縁の血の惨劇を知り、戦慄する……。斬新なトリックと溢れるサスペンス、巨匠横溝正史の長編本格推理! !~

 金田一耕助が、「悪魔が来りて笛を吹く」の事件を引きずっているのが微笑ましかった。

からくり屋敷というわくわくするシチュエーションにも関わらず、それほど印象に残らなかったのは、登場人物に華がなかったからだろうか。唯一、華を添えていたと思うのは従業員の「速水譲治」。混血の戦災孤児という設定もなんだかぐっとくるし、名前も格好良い。何より、性格がかわいらしいのが良い。

トリックより何より、「鼠恐い」という印象が強く刻み込まれてしまった作品だった。