出産の記録②<分娩>
つづき。
<2:00頃>
内診:8㎝
全然飲みたくはないのだけど、ウィダーインゼリーやお茶が口に運ばれ、無理矢理飲む。
信じられないけど、陣痛のわずかな合間にすっと眠りに落ちることがあった。
<3:00頃>
内診:8㎝
さっきと変わってない!
ここまで、徹夜&立ちっぱなし&腰をさすりっぱなしの夫が1番ショックだったと思う。
<4:00頃>
内診:全開まであと少し
いきみたい感は無し。
むしろ、「ちょっといきんでみて」と言われる。
<4:45頃>
内診:ほぼ全開
いきみたい感がないまま、いきみ開始。
助産師さんに言われたのは以下2点。
・目を開けて!
・いきむ時は息を止めて!(声を出さない)
たった2つのことなのに、必死すぎてできなくなる。いきみ、難しい。
途中、横向きになったりしたけど、横向きはもっと難しかった。
<5:00頃>
内診→破水
「破水、全開同時!」と助産師さんが叫ぶ。
何やら慌ただしくなる。
急激に、いきみたい感・・・というか、力を入れなくても何か出そうな感覚に襲われる。
「まだだよ!まだ!」と助産師さんに押し込まれる。医師待ちか?
これがいきみ逃しというやつだとしたら、辛すぎる。私の場合は1分たらずだったと思うけど。
すぐに医師が到着し、準備も整い、いきみ再開。この日の医師は担当医ではなかった。
なかなか進まない。
視界の端に退屈そうにしてる医師が映る。
「頑張れ!」「頑張れ!」とみんなが叫んでくれる。
夫は無言。「これ以上頑張るって・・・」と思ってたらしい。
目をつぶって「うーん!」と力を込めたい時に、無理に目を開けていると、すごい形相になることがわかった。
そんな顔でひたすらいきんでいたら、突然、
「はい、いきむのやめてー」「手は胸の上ー」「はっはっはっはっ(呼吸法)」
と言われて、赤子がぬるっと出た。唐突だった。6:20だった。
「頑張れ!頑張れ!」という声かけは頂いてたけど、進行具合は聞いていなかったので、先の見えない長期戦に向けて、終盤は若干セーブしてしまった気がする。実況中継お願いすれば良かった。「頭出てきたよ!」とか「あと数回いきんだら出るよ!」とか。
どうやら、回旋異常(産道を通る際の赤子の向きが通常でない)があり、少し時間がかかったらしい。
その後、赤子はいろいろ測定され、私も縫合(激痛)等の処置を受け、外で待っていた母も合流し、途中で運ばれてきた朝食の行方を気にしながらカンガルーケアをした。赤子は思ったよりずっしりしていた。(出生時3028ℊ)そして、思ったより全身がけむくじゃらだった。髪がふさふさなのは想定内だったけど。
赤子は診察のために新生児室に運ばれていき、完徹の母と夫は実家に帰り、私も病室に戻って朝食にパクついた。
無事に産まれただけでもありがたいのだけど(しかも初産にしてはスムーズ)、
陣痛が始まったタイミングを思い返してみると、
・母が家にいる時間帯(車で病院へ送ってもらえる)
・新幹線の終電前(東京で勤務中の夫が間に合う)
・4月2日以降(大人の事情)
・妊婦健診1回減(助成券はもう使い切っていた)
と、完璧であった。みんなで「いい子や!」と褒めちぎった。赤子本人は知ったこっちゃない。
大人は打算的である。